AIが出した商品案を、そのまま採用してはいけない

顧客・強み・競合・収益性で評価する5つの質問

AIに「新しい商品を考えて」と入力すると、短時間で多くの商品案が出てきます。

市場、顧客、価格、販売方法まで整理された案が出てくることもあります。

しかし、AIが出した商品案を、そのまま採用するのは危険です。

なぜなら、AIは「それらしい商品案」を作ることはできても、その商品が本当に売れるかどうかまでは判断できないからです。

重要なのは、AIに商品案を出してもらうことではありません。

出てきた商品案を、自分の目で評価することです。

AIの商品案がそのまま使えない理由

AIは、過去の情報や一般的な成功パターンをもとに回答します。

そのため、次のような商品案が出てきます。

  • 市場が大きそう
  • ニーズがありそう
  • 競合が少なそう
  • 利益が出そう
  • SNSで話題になりそう

しかし、「ありそう」と「実際に売れる」は違います。

本当に確認すべきなのは、次の4点です。

  • 顧客は本当に困っているのか
  • 自社だから提供できるのか
  • 競合と比べて選ばれる理由があるのか
  • 販売して利益が残るのか

この確認をしないまま商品化すると、作ったのに売れない商品になってしまいます。

商品案を評価する5つの質問

1. 誰の、どんな悩みを解決する商品か

最初に確認するのは、ターゲットです。

「中小企業向け」「忙しい会社員向け」「マーケティング担当者向け」では、まだ広すぎます。

次のように、できるだけ具体化します。

営業担当者が少なく、社長自身が提案書を作っている製造業

ここまで絞ると、悩みが見えやすくなります。

  • 提案書の作成に時間がかかる
  • 顧客ごとの説明資料を作れない
  • 技術情報を営業向けに翻訳できない
  • 営業担当者によって提案品質がばらつく

商品は、顧客の悩みが具体的であるほど作りやすくなります。

2. 顧客は今すぐ解決したいと思っているか

悩みがあることと、お金を払って解決したいことは別です。

たとえば「マーケティングを学びたい」という悩みがあっても、今すぐ購入するとは限りません。

一方で、

  • 来月の新商品発表に間に合わせたい
  • 営業会議で提案しなければならない
  • 競合に負けて受注できていない
  • 社内提案が何度も通らない

このように期限や損失がある悩みは、購入につながりやすくなります。

AIに商品案を出してもらったら、次の質問を追加してください。

この悩みを放置した場合、顧客にはどんな損失がありますか?

損失が具体的に出てこない商品案は、まだ購入理由が弱い可能性があります。

3. なぜ自社・自分が提供するのか

同じ商品を、競合も提供できるなら、価格競争になりやすくなります。

そこで重要なのが、自分や自社ならではの強みです。

たとえば、マーケティング支援であれば、単に「マーケティングを教える」だけでは差別化しにくいでしょう。

しかし、

  • BtoBメーカーの商品企画経験がある
  • 営業と技術の両方の視点を持っている
  • 市場調査から商品企画まで一貫して考えられる
  • AIを使って会議メモや講義を教材化できる

という強みがあれば、提供する価値が変わります。

商品案を評価するときは、AIに次のように質問します。

この商品を、競合ではなく私から買う理由は何ですか?

回答が一般論にとどまる場合は、商品内容かターゲットを見直す必要があります。

4. 競合と比べて、何が違うのか

競合がいること自体は問題ではありません。

むしろ、競合がいるということは市場が存在する証拠でもあります。

問題は、競合との違いが顧客に伝わらないことです。

違いには、次のようなものがあります。

  • 価格が安い
  • 納期が早い
  • 専門性が高い
  • 特定業界に詳しい
  • 導入後の支援がある
  • テンプレートが付いている
  • 個別フィードバックがある

ただし、「AIを使っている」「丁寧に対応する」だけでは、差別化になりにくい場合があります。

顧客が比較したときに、

それなら、この商品を選ぼう

と思える違いが必要です。

5. 売上だけでなく、利益が残るか

最後に、収益性を確認します。

価格が1,000円の商品でも、作成に10時間かかり、個別対応に毎回1時間必要なら、継続するのは難しくなります。

確認したいのは次の項目です。

  • 販売価格
  • 作成時間
  • 対応時間
  • 販売手数料
  • 集客コスト
  • 次の商品への移行率
  • リピートの可能性

低価格商品は、単体で大きく稼ぐための商品ではありません。

顧客の悩みを知り、信頼を作り、次の商品へつなげるための商品です。

たとえば、次のような流れです。

500円:商品企画の評価シート

1,000円:音声講義・実践テンプレート

5,000円:個別フィードバック

月額:マーケティング相談・商品企画壁打ち

このように考えると、低価格商品にも役割が生まれます。

AIに任せることと、人間が判断すること

AIは、商品案の発散や整理には向いています。

一方で、次の判断は人間が行う必要があります。

  • 本当に顧客が困っているか
  • その顧客に会えるか
  • 自分に提供できる強みがあるか
  • 競合より選ばれる理由があるか
  • 継続して利益が残るか

AIは大量の案を出してくれます。

しかし、商品企画で重要なのは、案を出すことではありません。

数ある案の中から、

誰に、どの課題を、どのような価値で解決するのか

を決めることです。

まとめ

AIが出した商品案は、完成品ではありません。

それは、商品企画を始めるための仮説です。

採用する前に、次の5つを確認しましょう。

  1. 誰の、どんな悩みを解決するのか
  2. 顧客は今すぐ解決したいのか
  3. なぜ自分・自社が提供するのか
  4. 競合と比べて何が違うのか
  5. 売上だけでなく利益が残るのか

AI時代に価値が高まるのは、AIに商品を作らせる人ではありません。

AIが出した案を、顧客・市場・自社の視点から評価し、実際に売れる形へ変えられる人です。

あなたは、AIが出した商品案をどのような基準で評価していますか?

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